ARROW(アロー)は、1851年にニューヨーク州トロイで創業された、アメリカを代表する伝統的なシャツブランドです。当初はデタッチャブルカラー(取り外し式の襟)の製造から始まり、トロイを「カラー・シティ」と呼ばれる一大拠点へと成長させました。
歴史と特徴
ブランドの知名度を決定づけたのは、1905年に始まった「アローカラーマン」の広告キャンペーンです。イラストレーターのJ.C.レイエンデッカーが描いた理想的な男性像は、当時の文化的なアイコンとなりました。技術面では、1920年代にサンフォード・L・クルエットが開発した防縮加工「サンフォライズド(Sanforized)」が革命をもたらしました。この技術により、洗濯による縮みが激しかった襟付きシャツの品質と信頼性が飛躍的に向上し、1920年代後半には襟一体型のソフトシャツへの移行を成功させました。
主要な商品ライン
GABANARO(ガバナロ) :1940年代から60年代にかけて25年以上も販売された、レーヨン製ループカラーシャツの「名作」です。現在ではヴィンテージ市場で非常に高く評価されており、そのクオリティから復刻モデルも制作されています。
Belmont Club(ベルモントクラブ):1960年代から70年代に展開されていたラインです。
Mach II(マッハ2):1970年代のカジュアルラインで、2つのフラップポケットを備えたデザインが特徴です。
ビンテージ市場での価値
ビンテージ市場では、1950年代から70年代のシャツが高い人気を誇ります。特に「GABANARO」は希少性が高く、そのクオリティから再現モデルが作られるほど評価されています。年代判別にはタグが重要で、50年代は「Sanforized」表記のあるシンプルな長方形、60年代は装飾的なボーダー、70年代は詳細なケア指示が含まれるなど、時代ごとに特徴があります。黄金期のARROWは「アメリカの工業力と品格」を象徴するアイテムとして、コレクターの間で今なお価値を持ち続けています。
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